なぜACジャパンのCM？

ACジャパンの広告が多い理由

ACジャパンのCMとは？

ACジャパン（旧称：公共広告機構）は、社会的に意義のあるメッセージを広めることを目的とした非営利団体です。そのCMは、環境保護や防災意識の啓発、マナー向上など、社会全体に向けた啓発内容が中心となっています。

ACジャパンのCMが放送される際の特徴として、放送局が空いた広告枠を埋めるために流されることが挙げられます。これにより、ACジャパン自身が広告費を支払っているわけではなく、放送局の判断で流されているのです。

ACジャパンのCMが多く流れる仕組みと背景

ACジャパンのCMが増える背景には、以下のような理由があります。

1. 企業CMの自粛による穴埋め

大規模な震災や事件・事故が発生した際、多くの企業が広告を控える「自粛モード」に入ります。
理由としては、こうした状況で企業CMを流すと「不謹慎」「利益優先」と批判を受けるリスクがあるためです。その結果、空いた広告枠を埋めるために、放送局がACジャパンのCMを流します。

例えば、2011年の東日本大震災の際には、企業広告が一斉に自粛され、ACジャパンのCMが大量に放送されました。この時、多くの人が「ぽぽぽぽーん」というフレーズを覚えているのではないでしょうか。

2. 放送枠の性質

テレビの広告枠は、基本的に企業などが購入して使用しますが、広告主がいない場合、放送局は空いた枠を埋めるために公共性の高いCMを優先して流します。このとき、ACジャパンのCMがその候補として選ばれるのです。

ACジャパンのCMが増える背景とは？フジテレビのケースを例に解説

最近、テレビでACジャパンのCMを頻繁に目にするようになり、「なぜこんなに多いのか？」と疑問を持つ人が増えています。その背景には、企業広告の自粛やスポンサー離れによる空いた枠が関係しています。この記事では、特にフジテレビを取り巻く現状を例に、ACジャパンのCMが増える仕組みを詳しく解説します。

フジテレビのスポンサー離れとACジャパンのCM増加

2024年末に発覚した中居正広さんに関する女性トラブル問題は、テレビ業界全体に影響を及ぼしました。この問題が発端となり、フジテレビでは特にスポンサー離れが顕著であると報じられています。

スポンサー離れの背景

報道によれば、フジテレビの番組は今回の騒動でスポンサーの約3割が撤退したという情報があります。このような状況により、以下のような懸念がスポンサー企業に生じています：

• 視聴者からの批判のリスク
  フジテレビの番組にCMを出すことで、一部の視聴者から「悪い企業に頼っている」と敵視される可能性がある。
• 企業ブランドのダメージ
  問題に関連付けられることで、自社の評判が傷つくリスクを避けたい。

こうした懸念から、多くの企業が広告出稿を控える選択を取ることになります。

空いた広告枠にACジャパンのCMが流れる仕組み

スポンサーが減少した結果、テレビ局には空き広告枠が発生します。その際、放送局は空いた枠を埋めるためにACジャパンのCMを流すことが一般的です。ACジャパンは社会啓発を目的とする非営利団体であり、そのCM内容は視聴者に安心感や啓発を与えるものが多いです。そのため、トラブルや批判が取り巻く状況下では、ACジャパンのCMが選ばれることが多いのです。

フジテレビに対する批判の影響

今回のフジテレビに対する批判は、テレビ業界におけるスポンサーと視聴者の関係の微妙さを浮き彫りにしました。スポンサー企業は視聴者からのイメージを非常に重視しており、少しのリスクでも広告出稿を控える傾向があります。この影響がACジャパンのCM増加につながるわけです。

震災の時にCMが頻繁に流れるためACジャパンに苦情の電話をする人がいた

ACジャパンのCMがあまりに多く流れたことで、状況をよく把握していない一部の視聴者からは以下のような苦情が寄せられたといいます：

• 「なぜACジャパンばかり放送しているのか？」
• 「この状況でCMを流すのは不謹慎ではないか？」

ACジャパンの対応

これらの苦情に対し、ACジャパンは以下のように説明していたそうです：

1. CMは依頼して流しているわけではない
   ACジャパン自身が広告費を払って放送を依頼しているのではなく、放送局が空いた広告枠を埋めるために流している。
2. スポンサーの自粛が原因
   他のCMが流れないのは、スポンサー企業が自粛をしているためであり、ACジャパンが「独占的にCMを流している」わけではない。