November 22, 2023
「やばい」という言葉。使うこと自体がどことなく悪い言葉で、公式な場面などでは使われ使われない言葉ですね。
「やばい」という言葉は、現代の日本でよく使われる表現ですが、この言葉の起源は意外にも牢屋(監獄)にあります。昔の囚人たちが、監獄の看守を隠語で「やば」と呼んでいたことが、この言葉の語源とされています。
想像してみてください。複数の囚人が牢屋の部屋の中で何かを話しているとします。その話の内容が見回りの看守に聞かれたら不都合な場合があります。文字通り「やばい」話をしている最中です。そんな時、見回りの看守が近づいてくると、囚人たちは声を潜めて「やば」「やば」と互いに合図を送り、聞かれてはいけない話をやめたのです。
囚人達が「やば」と小声で声を掛け合った時というのは、看守に聞かれてはまずいような、都合が悪い時であったため、「やば」という言葉が、いつしか転じて「都合が悪い」、「まずい」という意味になったと考えられます。
このように始まった「やばい」という言葉は、徐々にその意味を拡大していきました。もともとは不都合な状況や危険を知らせるための合図でしたが、現代では驚きや感嘆、さらには良い意味での驚きを表す際にも使われるようになりました。
「やばい」という言葉が綺麗な日本語とは言えず、どことなく裏社会的な響きがあるのは、その語源が監獄の隠語であるためです。この言葉の背景には、かつての囚人たちの生活や彼らが置かれていた状況が反映されているのです。
今日、私たちはこの言葉を日常的に使っていますが、その起源を知ることで、言葉一つ一つに込められた歴史や文化を理解することができます。「やばい」という言葉は、単なる流行語ではなく、日本の言語文化の一部として、その深い意味を持ち続けています。