トランプ・大統領令・一覧

January 22, 2025 時事

トランプ・大統領令・一覧

トランプ大統領の大統領令一覧

2025年1月20日、ドナルド・トランプ大統領は2期目の初日に、多数の大統領令に署名し、前政権の政策を大幅に転換しました。主な大統領令＊は以下のとおりです。　＊トランプ大統領の大統領令一覧の完全版は記事後半でご覧いただけます。

1. 国際機関および協定からの脱退

世界保健機関（WHO）からの脱退: トランプ大統領は、アメリカをWHOから脱退させる大統領令に署名しました。
パリ協定からの再脱退: 気候変動対策の国際的枠組みであるパリ協定から再び離脱することを決定しました。

2. 移民政策の強化

メキシコ国境の非常事態宣言: 南部国境での国家非常事態を宣言し、軍隊の配備を可能にしました。
出生市民権の終了: 不法移民や一時的なビザ保有者の子供に対する出生市民権を終了させる大統領令に署名しました。

3. 社会政策の変更

性別認識の制限: 連邦政府が認識する性別を男性と女性の2つに限定する大統領令を発令しました。
多様性・公平性・包括性（DEI）プログラムの廃止: 連邦政府内のDEIプログラムを終了させる措置を取りました。

4. 経済政策関連

カナダ・メキシコからの輸入品に関税を課す大統領令
貿易不均衡是正を目的とし、2025年2月1日から施行予定。

５. エネルギー政策の転

国家エネルギー非常事態の宣言: 石油採掘許可の迅速化を目的として、国家エネルギー非常事態を宣言しました。
電気自動車推進政策の終了: 電気自動車の販売を促進する連邦規制を終了させました。

6.外交政策の変更

キューバのテロ支援国家再指定: キューバを再びテロ支援国家に指定しました。
イスラエル入植地への制裁解除: ヨルダン川西岸のイスラエル入植地に対する制裁を解除しました。

7. 教育政策関連

批判的人種理論（CRT）の学校教育からの除外
公立学校のカリキュラムからCRTを削除するよう教育省に指示。

8. 医療政策関連

COVID-19ワクチン義務の撤廃
連邦職員や契約業者に対するワクチン接種義務を廃止。
COVID-19起源調査タスクフォースの設立
パンデミックの原因と政府対応の調査。

9. 国防・軍事関連

軍内のトランスジェンダー政策の見直し
前政権の包括的措置を撤回し、従来の方針を復活。
宇宙探査および防衛関連プロジェクトの優先支援
宇宙政策や国防関連プロジェクトに資金を集中。

10. その他の措置

政府効率化省の設立: 連邦政府の効率性を向上させるため、「政府効率化省」を設立しました。
1月6日事件の被告への恩赦: 2021年1月6日の連邦議会襲撃事件で起訴された約1,500人に対し、恩赦を与えました。
連邦職員のリモートワーク終了: 連邦政府の職員に対し、リモートワークを終了し、オフィスへの完全復帰を命じる大統領令に署名しました。
連邦職員の採用凍結: 連邦政府の新規採用を一時的に凍結する大統領令に署名しました。
TikTok禁止措置の延期: TikTokの禁止措置を75日間延期する大統領令に署名し、同アプリの運営継続を可能にしました。

上記のドナルドトランプの大統領令一覧の内容は、報道や公開された情報に基づいて整理したもので、詳細なリストが必要な場合、今後の公式発表を待つ必要があります。

この大統領令一覧は、トランプ大統領の政策方針を明確に示すものであり、国内外で大きな影響を及ぼすと予想されています。

上記のリストはあくまで代表的な例です。完全版は本記事内の下方で語らに他だけ増す。

これらの大統領令は、トランプ大統領の政策方針を反映しており、国内外で多大な影響を及ぼすと予想されます。今後も新たな大統領令の発令が予想されるため、最新の情報に注視することが重要です。

2月12日アップデート・追加：

行政改革と政府効率化

連邦政府機関の再編と人員削減：トランプ大統領は、連邦政府の効率化を目指し、不要な機関の廃止や人員削減を指示する大統領令に署名しました。これにより、連邦職員の採用が「退職者4人に対して1人の新規採用」に制限され、国家安全保障や公共安全などの重要分野を除く多くの部門で大幅な人員削減が進められています。

経済政策と貿易

外国製鉄鋼・アルミニウムへの関税導入：国内産業の保護を目的として、外国からの鉄鋼とアルミニウムに対し25%の関税を課す大統領令に署名しました。
主権財産基金の設立：アメリカの経済的利益を増進するため、主権財産基金の設立を指示する大統領令に署名しました。

社会政策と教育

K-12教育における急進的な教義の排除：初等・中等教育における急進的な教義の排除を指示する大統領令に署名しました。
教育の自由と家族の選択肢拡大：家族が教育の選択肢を拡大できるよう、教育の自由を促進する大統領令に署名しました。

外交政策と安全保障

国際刑事裁判所（ICC）への制裁：アメリカの主権を守るため、国際刑事裁判所の関係者に対する制裁を課す大統領令に署名しました。
メキシコ湾の名称変更：メキシコ湾を「アメリカ湾」に改称する大統領令に署名しました。

環境政策

プラスチック製ストローの推奨：連邦政府機関内での紙製ストローの使用を禁止し、プラスチック製ストローの使用を推奨する大統領令に署名しました。

ドナルド・トランプ大統領の2025年（第2期）の大統領令一覧

（2025年2月7日現在、60本発令）

EO 14147：連邦政府の武器化を終わらせる（1月20日）
EO 14148：有害な大統領令および政策の撤回（1月20日）
EO 14149：言論の自由の回復と連邦政府による検閲の終了（1月20日）
EO 14150：「アメリカ・ファースト」政策の実行指示（1月20日）
EO 14151：連邦政府の多様性・公平性・包摂（DEI）プログラムの廃止（1月20日）
EO 14152：元政府高官の選挙介入および機密情報漏洩への責任追及（1月20日）
EO 14153：アラスカの資源開発促進（1月20日）
EO 14154：アメリカのエネルギー政策の自由化（1月20日）
EO 14155：世界保健機関（WHO）からの脱退（1月20日）
EO 14156：国家エネルギー緊急事態の宣言（1月20日）
EO 14157：麻薬カルテルなどをテロ組織に指定（1月20日）
EO 14158：連邦政府の効率化のための省庁改革（1月20日）
EO 14159：不法移民の流入を防ぐための国境防衛強化（1月20日）
EO 14160：アメリカ国籍の価値と意味の保護（1月20日）
EO 14161：外国人テロリストの入国阻止（1月20日）
EO 14162：国際環境協定における「アメリカ・ファースト」政策の徹底（1月20日）
EO 14163：難民受け入れプログラムの見直し（1月20日）
EO 14164：死刑制度の復活と治安対策の強化（1月20日）
EO 14165：国境警備の強化（1月20日）
EO 14166：「TikTok」禁止措置の適用（1月20日）
EO 14167：軍の役割と国境防衛の明確化（1月20日）
EO 14168：性別に関する極端なイデオロギーから女性を保護（1月20日）
EO 14169：米国の対外援助の見直し（1月20日）
EO 14170：連邦政府の採用プロセス改革と実力主義の回復（1月20日）
EO 14171：政府高官の人事責任強化（1月20日）
EO 14172：歴史的な名称の復活（1月20日）
EO 14173：不当な差別の撤廃と実力主義の促進（1月21日）
EO 14174：特定の大統領令の撤回（1月21日）
EO 14175：イエメン武装勢力フーシ派のテロ組織指定（1月22日）
EO 14176：JFK、RFK、MLK暗殺に関する機密文書の公開（1月23日）
EO 14177：科学技術諮問委員会の設立（1月23日）
EO 14178：デジタル金融技術の強化（1月23日）
EO 14179：人工知能（AI）の発展促進（1月23日）
EO 14180：連邦緊急管理庁（FEMA）の評価委員会設置（1月24日）
EO 14181：カリフォルニアの水資源対策と災害対応強化（1月24日）
EO 14182：中絶関連支援の禁止（ハイド条項の執行）（1月24日）
EO 14183：軍の規律と戦闘力の強化（1月27日）
EO 14184：軍から不当に解雇された兵士の復職（1月27日）
EO 14185：米軍の戦闘準備態勢の強化（1月27日）
EO 14186：アメリカ版「アイアンドーム」防衛システム構築（1月27日）
EO 14187：未成年者の性転換手術禁止（1月28日）
EO 14188：反ユダヤ主義対策の強化（1月29日）
EO 14189：アメリカ建国250周年記念事業（1月29日）
EO 14190：学校での急進的イデオロギー教育の排除（1月29日）
EO 14191：教育の自由と家庭の選択肢拡大（1月29日）
EO 14192：規制緩和による経済活性化（1月29日）
EO 14193：カナダとの国境での違法薬物取引対策（2月1日）
EO 14194：メキシコ国境対策強化（2月1日）
EO 14195：中国からの違法薬物供給に対する関税（2月1日）
EO 14196：米国政府の主権基金設立計画（2月3日）
EO 14197：北部国境の安全確保（2月3日）
EO 14198：南部国境の安全確保（2月3日）
EO 14199：特定の国連機関からの脱退および資金停止（2月4日）
EO 14200：中国の違法薬物供給対策の修正（2月5日）
EO 14201：女子スポーツへの男性参加禁止（2月5日）
EO 14202：キリスト教信仰への偏見排除（2月6日）
EO 14203：国際刑事裁判所への制裁（2月6日）
EO 14204：南アフリカ共和国への対応措置（2月7日）
EO 14205：ホワイトハウス信仰室の設立（2月7日）
EO 14206：銃規制の緩和と第二修正権の保護（2月7日）

Ｑ：大統領令は米議会での可決なしで発令できるものなのですか？

A. はい、大統領令（Executive Order）は、米国憲法の枠内で大統領に与えられた権限に基づいて、議会の可決を必要とせずに発令することができます。ただし、以下のような重要な制約や条件があります。

1. 大統領令の法的根拠

大統領令は、米国憲法や既存の連邦法によって大統領に与えられた権限の範囲内でのみ発令可能です。具体的には以下の2つに基づきます：

憲法上の権限（例：大統領が軍の最高司令官であること）
連邦法が大統領に付与する権限（例：国家安全保障や行政機関の運営に関する指示）

2. 大統領令と議会の役割

大統領令は議会の可決を直接必要としませんが、次のような場合に議会や司法からのチェックを受けることがあります。

議会の役割

予算の制約: 大統領令で政策を推進するには、議会が予算を承認する必要があります。議会が予算を拒否すれば、実施が困難になる場合があります。
立法の優越性: 大統領令が既存の法律に反する場合、議会は新たな法案を可決して大統領令を無効化することができます。ただし、大統領の拒否権を覆すには、上下両院で3分の2の賛成が必要です。

司法の役割

憲法違反の審査: 大統領令が憲法や法律に違反していると判断された場合、連邦裁判所が執行を差し止めることができます。たとえば、過去の移民関連の大統領令が裁判所で停止された例があります。

3. 大統領令の限界

法を制定・廃止する権限はない: 大統領令は議会によって可決された法律を変更したり、廃止したりすることはできません。あくまで、法律の範囲内での執行や解釈の指針を示すものです。
次期大統領による撤回: 大統領令は次の政権で簡単に撤回または変更される可能性があります。そのため、政策の持続性が必ずしも保証されるわけではありません。

4. 大統領令の例

歴史的な大統領令: リンカーン大統領の「奴隷解放宣言」や、フランクリン・ルーズベルト大統領の「日系人の強制収容命令」など。
現代の事例: トランプ大統領の移民規制やバイデン大統領の気候変動対策に関する大統領令。

大統領令は、アメリカの行政権を迅速かつ効果的に行使するための重要な手段ですが、議会や司法の監視を受ける仕組みが存在するため、乱用を防ぐための抑制も機能しています。

大統領令に対する制約・差し止め

大統領令は裁判所によって差し止められる場合がありますし、法律や憲法そのものを変更する権限はありません。以下にその詳細を説明します。

1. 裁判所による差し止め

裁判所は、大統領令が憲法や既存の法律に違反していると判断した場合、その執行を差し止める権限を持っています。

裁判所の役割

違憲審査権: 大統領令が憲法の条項に違反している場合、裁判所はその無効化を命じることができます。
法律との整合性: 大統領令が既存の連邦法と矛盾している場合、裁判所は執行を停止します。

差し止めの例

トランプ大統領の移民政策: 2017年、トランプ大統領が発令した特定の国からの入国禁止令（いわゆる「トラベルバン」）は複数の裁判所で差し止められました。後に改訂されて最高裁で一部認められましたが、最初のバージョンは違憲とされました。
オバマ大統領のDACA政策: 若年移民の強制送還を延期する政策（DACA）は、大統領令で導入されましたが、後の政権で裁判所によって一部の執行が制限されました。