身請けとは？

February 19, 2025 江戸時代

｢べらぼう｣に出てくる｢身請け｣: 遊郭の女性が自由を得るための道

NHK大河ドラマ「べらぼう」で「身請け（みうけ）」という言葉が出てきます。「身請け」は江戸時代の遊郭文化において、遊女や花魁が遊郭から解放されるための重要な手段でした。

「身請け（みうけ）」とは、遊女や花魁を遊郭から多額の金銭を支払って引き取る行為のことを指します。遊女は多くの場合、幼い頃に借金を背負わされ、遊郭に売られていました。そのため、

という厳しい現実がありました。しかし、

ことで遊郭から解放され、一般の女性として新たな人生を歩むことが可能となるのです。

身請けには主に以下の3つの方法がありました。

裕福な商人や武士、豪商などが遊女を身請けするケースです。

高級な花魁や有名な遊女ほど身請け金が高額になり、一般の人には手の届かないものでした。

一部の遊女は、客からの贈り物や給金を貯めて、自力で借金を返済することで身請けを達成しました。

実家が裕福な場合や、家族が遊郭の状況を知って救い出そうとした場合、親族が身請け金を支払い、遊女を解放することがありました。

身請けされた遊女の人生は、大きく3つに分かれました。

裕福な商人や武士の正妻・妾として迎えられることが多く、場合によっては身分を大きく変えることができました。

身請け後、普通の町人として生活するケースもありました。

遊郭での生活は厳しく、身請けは遊女にとって自由を得るための唯一の希望でした。

しかし、身請けが必ずしも幸せを保証するものではなかったのも事実です。

身請けとは、遊女や花魁が遊郭から抜け出し、特定の男性の妻や妾となるために、その女性を抱える店（揚屋や置屋）に支払う費用のことです。

普通の遊女の場合
- 相場：20両～100両（現在の価値で約400万円～2,000万円）
- 一般的な遊女（中級クラス）でも、多くの町人や武士にとっては手が届かないほどの額でした。
高級遊女・花魁の場合
- 相場：200両～500両（現在の価値で約4,000万円～1億円）
- 吉原の「花魁」などの超高級遊女は、身請け費用が莫大で、町人や一般武士には到底手が出せないレベルでした。
伝説的な花魁の例
- 高尾太夫（吉原の名花）
  → 身請け価格：1,000両（現在の価値で約2億円）
- 江戸時代末期の最高級花魁
  → 身請け価格：2,000両（現在の価値で約4億円）
- これは当時の大名が城を建てられるほどの額に匹敵するとも言われています。