ドジャースの歴代日本人選手
ドジャースに過去に在籍した歴代の日本人選手の一覧
ロサンゼルス・ドジャースは、近年まで「日本人がメジャーリーグで本当に通用するのか」と疑問視されていた時代に、日本初の本格的なメジャーリーガーとなった野茂英雄をいち早く受け入れた球団です。ロサンゼルスという都市は、アメリカの中でも日本との結びつきが強く、現地には歴史的に見ても大きな日系社会が存在しやことから、日本人選手にとっても馴染みやすい環境が整っています。そのため、日本人選手との親和性や相性も抜群と言えます。
以下では、2025現在そして過去にドジャースに在籍した歴代日本人選手の実績や特徴について、時代順に詳しくご紹介します。
⚾ 野茂英雄(1995年 – 1998年、2002年 – 2004年)
- 背番号:16
- デビューと影響
- 1995年にロサンゼルス・ドジャースで(事実上)メジャー史上初の日本出身投手としてデビュー。
- 「トルネード投法」と呼ばれる独特のフォームから繰り出される力強いピッチングが話題となり、日本のファンのみならずアメリカでも一躍注目の的になりました。
- 当時、日本からのMLB進出のハードルは高かったものの、野茂の成功は「メジャーで日本人選手が活躍できる」という認識を広めるきっかけとなりました。
- 成績とスタイル
- 1995年のルーキーシーズンは13勝6敗、防御率2.54を記録し、新人王に選出されるなど衝撃的なデビューを飾りました。
- 通算2度のノーヒットノーランを達成するなど、フォークボールと速球を武器に多くの記録を残しました。
- 影響力
- 野茂の活躍が後に続く日本人選手のメジャー挑戦を後押しし、MLBにおける「ジャパニーズ・ウェーブ」の先駆けとなりました。
⚾ 石井一久(2002年 – 2004年)
- 背番号:17
- 移籍背景
- 日本プロ野球(NPB)での成功を経て、2002年にドジャースに移籍。
- 左腕投手として安定感があり、NPBでの豊富な経験を武器にメジャーでも結果を求められました。
- 役割と評価
- ドジャースでの3シーズンでは、主にリリーフピッチャーとして登板(※一部先発での登板もあり)。
- 球威だけでなく、巧みなコントロールも評価され、投手陣を支える重要な存在となりました。
⚾ 木田優夫(2003年 – 2004年)
- 背番号:43
- キャリアの始まり
- NPBでの長年の経験を経て、2003年にドジャースに入団。
- メジャーでは短期間のプレーでしたが、その貴重な経験は後に日本球界に戻った後にも生かされました。
- 特徴
- コントロールを重視したピッチングスタイルで、変化球を巧みに使い分ける能力に長けていました。
- チーム内では冷静に投球を組み立てる姿勢が評価され、ベテランとしての存在感を示しました。
⚾ 中村紀洋(2005年)
- 背番号:5
- 経歴と特徴
- 日本での長いキャリアを経てドジャースに挑戦。NPBでの実績は本塁打や打点においてもトップクラスを誇っていました。
- 打撃面でのポテンシャルに期待が寄せられたものの、MLBでは出場機会が限られ、真価を十分に発揮することは難しい状況でした。
- それでもチーム内での存在感や積極的な姿勢が評価され、一時的ながら注目を集めました。
⚾ 斎藤隆(2006年 – 2008年)
- 背番号:44
- ドジャースでの役割
- ドジャースでは主にリリーフピッチャーとして活躍。
- 特に左打者への対応力が高く、中継ぎ陣の重要なピースとして信頼を得ました。
- キレのあるストレートと落差の大きいフォークを武器に、多くの三振を奪いました。
⚾ 黒田博樹(2008年 – 2011年)
- 背番号:18
- メジャーでの成功
- ドジャース在籍中は先発ローテーションの一角を担い、その制球力と投球術で安定した成績を残しました。
- 特に大崩れしない安定感から、チームの信頼が厚く、大きな怪我をすることなくローテを支えました。
- ドジャース退団後もMLBで活躍を続け、その後NPBに復帰してからもエース級の働きを見せました。
⚾ 前田健太(2016年 – 2019年)
- 背番号:18
- 多彩な才能
- NPBでの活躍を経てドジャースに移籍し、先発・リリーフの両方で力を発揮。
- スライダーやチェンジアップなど、多彩な変化球を操り、メジャーの打者たちを翻弄しました。
- ポストシーズンでも貴重な活躍を見せ、その柔軟性の高さが大きく評価されました。
⚾ ダルビッシュ有(2017年)
- 背番号:21
- 短期間の在籍
- 2017年のみドジャースに在籍。シーズン途中の移籍だったにもかかわらず、ワールドシリーズ進出に貢献しました。
- 多彩な変化球と圧倒的な奪三振能力が魅力で、ポストシーズンでも注目を集めました。
- 短い期間ながら、ドジャースに衝撃を与えるパフォーマンスを残しました。
⚾ 筒香嘉智(2021年)
- 背番号:25
- ドジャースでの短期間
- NPBでの輝かしい実績を引っさげてメジャー挑戦。2021年にドジャースでプレーし、長打力を期待されました。
- 在籍期間は短かったものの、その存在感は強く、移籍後の活躍にも大きな注目が集まりました。
- メジャーでの試合経験を活かし、日本だけでなく世界でさらなる飛躍を目指しています。
⚾ 大谷翔平(2024年 – )
- 背番号:17
- 多才なプレイヤー
- 投手と打者の「二刀流」としてNPB時代から注目を集め、MLBでも圧倒的な才能を発揮。
- ドジャース加入により、チームにとっても大きなマイルストーンとなり、投打の双方で貢献が期待されています。
- 試合日は大谷目当ての観客が世界中から集まるなど、メディアやファンの注目度は格段に上昇しました。
- チームへの影響
- ピッチャーとしてローテーションの一角、打者としては主軸を担える希少な戦力。
- その存在は戦略面でも革命的な意味を持ち、ドジャースに新たな可能性を提示しています。
⚾ 山本由伸(2024年 – )
- 背番号:18
- 経歴と実績
- オリックス・バファローズでエースとして活躍し、多くの個人タイトルを獲得。
- 速球と多彩な変化球を駆使し、驚異的な奪三振率と安定した防御率を誇ります。
- MLBでの挑戦が長らく期待されていた逸材であり、ドジャースでもその投球術が大いに注目を集めています。
- ドジャースでの期待
- 先発ローテーションの中心として長期的に活躍が見込まれ、チームの将来像を担う存在。
- スタミナや精神面も高く評価されており、メジャーでも通用する器と考えられています。
⚾ 佐々木朗希(2025年 – )
- 背番号:11
- 驚異的な才能
- 千葉ロッテマリーンズ時代に史上16人目の完全試合を達成し、「令和の怪物」と称されるほどの圧倒的パフォーマンスを披露。
- 若いながらも類まれなる球速と制球力を兼ね備え、日本球界でも突出した存在感を放ちました。
- ドジャースでの期待
- 先発ローテーションの柱となることが期待され、強力な投手陣にさらなる厚みをもたらします。
- 剛速球と高い奪三振能力はMLBでも十分に通用すると見込まれており、すでにメディアやファンから大きな期待が寄せられています。
- 山本由伸や大谷翔平らとの共演によって、ドジャースの投打陣はかつてないレベルで充実し、今後のMLBをリードする存在になる可能性を秘めています。
これらの日本人選手たちは、それぞれ独自のスタイルや実績を持ち込み、ドジャースに大きなインパクトを与えてきました。特に、先駆者である野茂英雄から始まり、大谷翔平や山本由伸、佐々木朗希といった新世代のスターまで、歴代の日本人選手たちの活躍は多くのファンに夢を与え続けています。彼らの挑戦は、国境を越えた野球の魅力をさらに広め、メジャーリーグをより一層盛り上げる原動力となっています。
ドジャースに在籍した日本人選手にまつわるエピソード

- 野茂英雄のノーヒットノーラン:野茂英雄は、ドジャース在籍中に2回のノーヒットノーランを達成しました。これは異なるシーズン(1996年と2000年)に達成されたもので、特に1996年のものはメジャーリーグでの日本人選手初のノーヒットノーランでした。
- 野茂英雄の新人賞受賞に対して反対する意見があった。:野茂英雄選手は1995年にナショナルリーグの新人王を受賞しました。これはメジャーリーグにおける日本人選手としては史上初の快挙でした。野茂の新人王受賞については議論がありました。彼は日本のプロ野球での成功を経てMLBに挑戦した選手でした。そのため、彼が「新人としてどの程度適切か」という点について、賛否両論が存在しました。
- 黒田博樹のワールドシリーズ:黒田博樹は、ドジャース所属時の2009年にワールドシリーズに出場しました。これはドジャースの日本人選手としては史上初のことでした。
- 前田健太のバッティング能力:前田健太は、ピッチャーながらにしてバッティングにも優れており、ドジャース在籍中に数々のヒットを打ちました。特に、2016年には本塁打も記録しています。
- ダルビッシュ有のトレード:2017年、ダルビッシュ有はシーズン途中でテキサス・レンジャーズからドジャースにトレードされました。彼の加入は、チームがワールドシリーズに進出する上で重要な役割を果たしました。
日本人ではありませんが日本との関係が深い選手として以下の選手がいます。

野茂英雄投手の活躍を支えた捕手として日本でも一躍人気になったマイク・ピアッザ(ピアザ)選手や野茂選手が在籍した最初の2シーズンに監督であったトミー・ラソーダ監督。ピアッザ選手は、コマツ重機のCM、ラソーダ監督はサロンパスのCMにそれぞれ出演し、日本のお茶の間でもおなじみの存在となりました。
マイクピアザはまた2023年のWBCでイタリア代表チームの監督を務めたためWBCで来日し日本代表チームと対戦しました。
2023年横浜DeNAベイスターズで活躍し、本年復帰したトレバー・バウアー選手は2022年までドジャーズでプレイしていました。(2025年シーズン復帰予定)
2023年の優勝にも大きく貢献した阪神タイガースのシェルドン・ノイジー選手は2021年のワンシーズンドジャースでプレイしていました。
総括
ドジャースに行った日本人選手たちは、それぞれに異なる背景とスタイルを持ち、ドジャースでのプレーを通じてメジャーリーグ野球に独自の色を加えてきました。彼らの活躍は、日本国内だけでなく、世界中の野球ファンに大きな影響を与え、新たな才能の発掘と育成に貢献しています。
野茂英雄から始まり、大谷翔平に至るまでのドジャース所属の日本人選手たちは、日本とアメリカの野球の架け橋となり、両国の野球文化の交流と発展に大きく貢献してきました。彼らの物語は、野球というスポーツの枠を超えた文化的な意義を持ち、今後も長く語り継がれることでしょう。
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