2024年現在、メジャーリーグの延長戦のルールはどのようになっているのでしょうか。
2023年のメジャーリーグベースボールシーズンから、全てのレギュラーシーズンの延長戦は、各イニングの開始時に二塁に自動的にランナーが配置されるルールになりました。この決定はMLBの共同競技委員会によって一致で採用され、ポストシーズンを除くレギュラーシーズンのみに適用されます。
メジャーリーグベースボール(MLB)で採用されているこの延長戦のルールは、一般に「タイブレーク」と呼ばれています。特に「ゴーストランナー」とも呼ばれるこのルールは、延長戦が始まる際に自動的に二塁にランナーを配置することで、試合の決着を早める目的があります。これは他のスポーツで見られるタイブレークの形式と似ており、試合に早く決着をつけるための方法の一つとして導入されました。
このメジャーリーグの延長戦のルールは、元々2020年のパンデミックシーズン中に、ゲームの時間短縮とピッチャーの負担軽減を目的として導入されました。その後、2021年と2022年も暫定的に適用され、選手やチームからの支持を受けて2023年に永久化が決定しました。
この新しい制度のもとで、延長戦が13イニングを超えるゲームはここ数シーズンでわずか7試合に減少しました。これは、ランナーが二塁からスタートすることで、より早くゲームに決着がつくためです。最も長い延長戦は16イニングで、サンディエゴ・パドレスとロサンゼルス・ドジャース間で行われました。
延長戦で自動的に配置される二塁ランナーは、ピッチャーの自責点にはカウントされず、ランナー自身も出塁率の統計には影響しませんが、得点としては認められます。このランナーを還したバッターには打点が記録されます。
MLBの共同競技委員会は、チーム代表6名、選手代表4名、審判代表1名で構成されており、このルールの永続化について全員一致で賛成の意を示しました。選手やチーム側は、長時間に及ぶ延長戦が選手の疲労やロースター管理に与える影響を軽減するこのルールを好意的に受け入れています。
この永続化は、ポストシーズンでは適用されないことから、レギュラーシーズンとポストシーズンでの戦略に違いが生まれる可能性があります。今後のシーズンで、このルールがゲームの面白さや戦略にどのような変化をもたらすかが注目されます。