メジャーリーグ・金持ち球団ランキング・2024年

MLB球団の資金力ランキング

メジャーリーグベースボール（MLB）は、その莫大な経済規模で知られています。特に、球団の市場価値は、チームの競技成績、地域市場の大きさ、新しいメディア契約、スタジアムの改築や新設など多岐にわたる要因によって左右されます。メジャーリーグではどこの球団が金持ちなのでしょうか？

MLB球団の資金力ランキングの概要です。リストは球団の「Current Value」の値に基づいています。

「Current Value」は「現在価値」と訳され、ここではMLB球団の市場価値を示しています。これは、球団が持つ総資産の推定価値を表し、球団の収益性、ブランド価値、所有する施設、市場の大きさ、ファンベースの規模、メディア契約、そしてチームの競争力など多岐にわたる要素を基に算出されます。

この価値(数値)は、独立した評価機関や専門家による分析を通じて定期的に更新され、球団の財務健全性や投資魅力を示す重要な指標となります。球団の「Current Value」が高いほど、その球団は経済的に安定しており、ビジネスとしての成功を示していると言えます。この数値を通じて、球団の所有者、投資家、ファン、そして一般の人々が、その球団の現在の経済状態を理解することも可能になります。

それではメジャーリーグのお金持ち球団ランキング(MLB球団の資金力ランキング)を見ていきましょう。

1. New York Yankees – 755億ドル
2. Los Angeles Dodgers – 545億ドル
3. Boston Red Sox – 450億ドル
4. Chicago Cubs – 422.5億ドル
5. San Francisco Giants – 380億ドル
6. New York Mets – 300億ドル
7. Philadelphia Phillies – 292.5億ドル
8. Atlanta Braves – 280億ドル
9. Los Angeles Angels – 270億ドル
10. St Louis Cardinals – 255億ドル
11. Houston Astros – 242.5億ドル
12. Texas Rangers – 240億ドル
13. Seattle Mariners – 220億ドル
14. Toronto Blue Jays – 210億ドル
15. Chicago White Sox – 205億ドル
16. Washington Nationals – 200億ドル
17. San Diego Padres – 178億ドル
18. Baltimore Orioles – 172.5億ドル
19. Milwaukee Brewers – 160.5億ドル
20. Colorado Rockies – 147.5億ドル
21. Minnesota Twins – 146億ドル
22. Detroit Tigers – 145億ドル
23. Arizona Diamondbacks – 142.5億ドル
24. Cleveland Guardians – 135億ドル
25. Pittsburgh Pirates – 132億ドル
26. Cincinnati Reds – 125.5億ドル
27. Tampa Bay Rays – 125億ドル
28. Kansas City Royals – 122.5億ドル
29. Oakland Athletics – 120億ドル
30. Miami Marlins – 100億ドル

MLBお金持ち球団の要因

1.ニューヨーク・ヤンキース（755億ドル） 

ニューヨーク・ヤンキースはMLBで最も象徴的な球団の一つであり、そのブランド価値と資金力は計り知れないものがあります。ヤンキースは27回のワールドシリーズ優勝という輝かしい歴史を持ち、これが広範な国内外のファンベースを形成しています。さらに、彼らの本拠地であるニューヨーク市は世界有数のメディア市場であり、豊富なスポンサーシップとメディア権利契約が経済的な強さをさらに後押ししています。ヤンキースはまた、独自のスポーツネットワーク（YES Network）を通じて大きな収益を上げています。

2.ロサンゼルス・ドジャース（545億ドル） 

ロサンゼルス・ドジャースもまた、大きな市場と強固なファンベースを背景に高い市場価値を誇り、お金持ちのメジャーリーグ球団として知られています。ドジャースは近年、一貫してプレーオフ進出を果たしており、その競争力がファンの支持を集めています。彼らの本拠地であるドジャー・スタジアムはMLBでも最大級の観客収容能力を誇り、一試合あたりの収益が非常に高いです。また、彼らは巨大なロサンゼルス市場を活かした広告収入とメディア契約で安定した収益を確保しており、最近ではスタジアムの近代化と周辺地域の開発にも力を入れています。

3.ボストン・レッドソックス（450億ドル）

ボストン・レッドソックスのメジャーリーグ屈指の市場価値と資金力は、その歴史的な成功と熱心なファンベースに支えられています。フェンウェイ・パークはアメリカで最も古いメジャーリーグの球場の一つであり、その独特な魅力が観光名所としても機能しています。レッドソックスは地域コミュニティとの強い結びつきを保ちつつ、数多くの地元企業とのスポンサーシップ契約を結んでいます。また、彼らはスポーツ科学と選手のパフォーマンス分析に積極的に投資しており、これが競技面での持続可能な成功に寄与しています。

4.シカゴ・カブス（422.5億ドル）

シカゴ・カブスはその長い歴史と独特の魅力で知られる球団です。カブスの本拠地、ウィグリー・フィールドは1914年に建設されたアメリカで2番目に古いメジャーリーグベースボールの球場であり、その歴史的な価値と独特の雰囲気がファンに愛されています。カブスはまた、2016年に108年ぶりにワールドシリーズを制覇し、この長年のドライスペルを破ったことで全国的な注目を浴び、ブランド価値を大きく高めました。カブスの経済的成功は、彼らが進める積極的な商業開発にも支えられています。特にウィグリー・フィールド周辺の「ウィグリービル」プロジェクトは、地域を再活性化し、スポーツ観戦だけでなく、ショッピングやエンターテインメントを楽しめる複合施設を提供しています。これにより、非試合日でも収益を生み出すことが可能になっています。

5.サンフランシスコ・ジャイアンツ（380億ドル）

サンフランシスコ・ジャイアンツは、ハイテク産業が盛んなサンフランシスコを代表する球団として、先進的なビジネス戦略で知られています。ジャイアンツの本拠地オラクル・パークは2000年に開場し、その設計と景観で数多くの賞を受賞しています。球場はサンフランシスコ湾を望むロケーションにあり、試合を観ながら美しい景色を楽しむことができることも魅力の一つです。ジャイアンツはまた、非常に積極的なマーケティング戦略とデジタルイノベーションを進めています。彼らはARやVRなどの新技術を活用したファンエクスペリエンスの向上を図り、特に若年層のファン獲得に成功しています。さらに、ジャイアンツは地元コミュニティとの強い結びつきを保ち、多くの地域イベントやチャリティ活動にも積極的に参加しています。これらの取り組みが、長期的なファンベースの拡大とブランドロイヤルティの向上に寄与しています。

6.ニューヨーク・メッツ（300億ドル）

ニューヨーク・メッツは、米国最大の市場であるニューヨーク市に本拠地を置き、この巨大な市場を背景に持つことが大きな強みとなっています。彼らの本拠地であるシティ・フィールドは2009年に開場し、最新の設備とファン向けのアトラクションを備えており、一流の観戦環境を提供しています。シティ・フィールドはコンサートやその他のイベントにも使用され、年間を通じて多目的に利用されています。

ニューヨーク・メッツは、特にメディア権利においても強力な収益源を持っています。ニューヨーク市の規模とメディアの影響力を生かし、地域的なスポーツネットワークとの契約によって高額の放送収入を確保しています。また、SNY（SportsNet New York）という自社のスポーツネットワークを通じて、メッツは自身の試合の放送権を管理し、広告収入を最大化しています。

加えて、メッツは積極的な選手獲得で知られ、スター選手を擁することでファンの関心を高め、チケット売上やグッズ販売を促進しています。

ニューヨーク・メッツは、その戦略的なビジネスアプローチと市場の大きさを活かして、MLBの中でも屈指のお金持ち球団としての地位を築いています。

7.フィラデルフィア・フィリーズ（292.5億ドル）

フィラデルフィア・フィリーズは、歴史的にも豊かな野球の伝統を持つ球団であり、熱狂的なファンベースと強力な地域コミュニティの支援を受けています。フィリーズの本拠地であるシチズンズ・バンク・パークは2004年に開場し、アトラクションが高い評価を受けています。球場は試合日だけでなく、コンサートや他のイベントで一年中利用されており、これが球団の資金力をささえる追加の収益源となっています。

フィリーズはフィラデルフィアという大市場を背景に、強固なメディア契約を結んでいます。NBCスポーツ・フィラデルフィアとのパートナーシップを通じて、安定した放送収入を得ており、これが球団収益の大きな部分を占めています。

8.アトランタ・ブレーブス（280億ドル）

アトランタ・ブレーブスは、アメリカ南東部で最も成功しているMLBチームの一つであり、その地域的な支配力と一貫した競争力が高い市場価値を生み出しています。ブレーブスの本拠地、トゥルーイスト・パークは2017年に開場し、アトランタ郊外の広大なエリアに位置しています。この新しい球場は最先端の設備とファン向けのアトラクションを備えており、試合日だけでなく年間を通じて様々なイベントで活用されています。

トゥルーイスト・パークの周辺には「ザ・バッテリー・アトランタ」と呼ばれる大規模な複合開発プロジェクトが展開されています。このエリアにはショッピングモール、レストラン、アパート、オフィスビルが集積し、球場を中心とした年中無休のエンターテインメント地区となっています。これにより、ブレーブスは試合開催日以外でも大きな収益を上げることができています。

ブレーブスは全国的なファンベースを背景に、非常に強力なメディア戦略を展開しています。かつて「America’s Team」として知られ、TBSスーパーステーションを通じて全米に放送された歴史があり、これが全国的なブランド認知度を高める一因となりました。現在も、ブレーブスは地域内外での放送権を有効に活用し、安定した収入源を確保しています。

地元コミュニティとの連携もブレーブスの重要な戦略です。球団は地域社会と積極的に関わり、多くの教育プログラムやチャリティイベントを主催しています。これにより、地域のファンとの絆を深め、ファンベースを安定させています。

9.ロサンゼルス・エンゼルス（270億ドル）

エンゼルスは過去に多くのスター選手を擁し、特に最近では大谷翔平選手のような国際的なスターの存在が球団のプロファイルを大きく高めていました。大谷選手は国内外のメディアから大きな注目を集め、球団の商品販売や放送権収入の増加に寄与していました。球団はこのようなスター選手をマーケティング戦略の中心に置き、ファンエンゲージメントを積極的に推進しています。

エンゼルスの本拠地であるエンゼル・スタジアムは、その収容能力と設備の良さで知られており、MLBゲームだけでなく、コンサートやその他の大規模イベントにも使用されています。球団はスタジアムを年間を通じて活用することで、収益の多様化と安定化を図っています。また、スタジアム周辺の開発計画も進行中で、これが完成すれば新たな収益源となることが期待されています。

エンゼルスは地域コミュニティとの関わりを大切にしており、多くの地域サービス活動やチャリティイベントを通じて地域社会との結びつきを強化しています。このような活動はファンとの関係を深め、球団のイメージ向上にも貢献しています。

10.セントルイス・カージナルス（255億ドル）

ランキング１０位のカージナルスはMLBで11回のワールドシリーズ優勝を誇り、数多くの名選手を輩出してきました。この成功は強力なファンベースを生み出し、特に地元セントルイスでは非常に高い人気を誇ります。カージナルスのファンは全国に広がっており、地元のみならず、他州からも多くの観客が試合を観に来ます。

カージナルスの本拠地であるブッシュ・スタジアムは、野球の試合だけでなく、コンサートや他のスポーツイベントにも使用されることがあります。これにより、球団はオフシーズンでも収益を生み出すことができ、球場を年間通して活用しています。また、スタジアム周辺の「バラクラード・ビレッジ」というエンターテイメント地区も開発され、ショッピングやダイニング、居住施設を提供し、地域経済に大きく貢献しています。