メジャーリーグ投手・最多勝利数

メジャーリーグの投手の最多勝利数ランキング

野球の歴史において、勝利数は投手の実力を示す重要な指標の一つです。メジャーリーグベースボール（MLB）には、長い歴史の中で数々の名投手が活躍してきました。その中でも、通算勝利数ランキングのトップに立つ選手たちは、チームの勝利を支える柱であり、数多くの名場面を生み出してきました。

本記事では、MLB史上最多勝利数を記録した投手たちの中から、1位から20位にランクインするレジェンドたちを紹介します。それぞれの選手がどのような時代に活躍し、どのような特徴を持ち、どのような記録やエピソードでファンを魅了したのかを詳しく掘り下げていきます。

彼らの活躍を振り返ることで、MLBの歴史や投手というポジションの重要性について新たな視点を得られることでしょう。それでは、歴史に名を刻んだ伝説の投手たちを見ていきましょう。

1位 サイ・ヤング (Cy Young)

• 勝利数: 511勝
• 活躍年代: 1890年～1911年
• 所属チーム: クリーブランド・スパイダーズ、セントルイス・パーフェクトズ、ボストン・アメリカンズ（現レッドソックス）、クリーブランド・ナップス
• 概要:
  サイ・ヤングは、MLB史上最多勝利数で今なお破られることのない511勝という記録を持つ伝説的投手。長いキャリアを通じて、正確なコントロールとスタミナで活躍し続けた。彼の名前を冠した「サイ・ヤング賞」は、年間最優秀投手に贈られる。
• トリビア:
  彼が登板した初めてのワールドシリーズ（1903年）では、ボストンの優勝に貢献した。

2位 ウォルター・ジョンソン (Walter Johnson)

• 勝利数: 417勝
• 活躍年代: 1907年～1927年
• 所属チーム: ワシントン・セネターズ
• 概要:
  「ビッグ・トレイン」の異名を持つウォルター・ジョンソンは、圧倒的な速球で知られ、MLB史上最強の投手の一人とされる。セネターズという弱小チームに所属しながらも、通算417勝を記録。1924年にはワールドシリーズ優勝を経験し、悲願を達成した。
• トリビア:
  速球の速度は現代の基準で150km/h以上と推定される。ファンから愛される紳士的な性格でも有名だった。

3位 クリスティ・マシューソン (Christy Mathewson)

• 勝利数: 373勝
• 活躍年代: 1900年～1916年
• 所属チーム: ニューヨーク・ジャイアンツ、シンシナティ・レッズ（監督兼任）
• 概要:
  クリスティ・マシューソンは、「ビッグ・シックス」という愛称で親しまれた投手で、ニューヨーク・ジャイアンツの黄金時代を築いた。知的で優雅な投球スタイルから、野球界の紳士として称賛された。特に1905年のワールドシリーズでは3試合で完封勝利を挙げ、歴史的な活躍を見せた。
• トリビア:
  プリンストン大学出身で、野球選手としては珍しく高学歴だった。

3位 グローバー・アレクサンダー (Grover Cleveland Alexander)

• 勝利数: 373勝
• 活躍年代: 1911年～1930年
• 所属チーム: フィラデルフィア・フィリーズ、シカゴ・カブス、セントルイス・カージナルス
• 概要:
  第一次世界大戦中に兵役を務めながらも、通算373勝を記録した鉄腕投手。特に1926年のワールドシリーズ第7戦での劇的なリリーフ登板は伝説として語り継がれている。
• トリビア:
  彼は癲癇を患いながらプレーしており、それを克服する強靭な精神力も評価されている。

5位 ウォーレン・スパーン (Warren Spahn)

• 勝利数: 363勝
• 活躍年代: 1942年～1965年
• 所属チーム: ボストン/ミルウォーキー・ブレーブス、ニューヨーク・メッツ、サンフランシスコ・ジャイアンツ
• 概要:
  左腕投手として最多勝利記録を持つスパーンは、打撃能力も高く、通算35本塁打を記録したことでも知られる。第二次世界大戦中は従軍しており、戦後のMLBで大きな活躍を見せた。
• トリビア:
  戦争経験からくる忍耐力が、長いキャリアを支えた。

6位 キッド・ニコルズ (Kid Nichols)

• 勝利数: 361勝
• 活躍年代: 1890年～1906年
• 所属チーム: ボストン・ビーンイーターズ（現ブレーブス）、セントルイス・カージナルス、フィラデルフィア・フィリーズ
• 概要:
  若くしてプロ入りし、史上最速で300勝を達成した。19世紀の名投手として名を刻む。

6位 パッド・ガルビン (Pud Galvin)

• 勝利数: 361勝
• 活躍年代: 1875年～1892年
• 所属チーム: バッファロー・バイソンズ、ピッツバーグ・アレゲニーズ（現パイレーツ）
• 概要:
  初期MLBの象徴的な存在で、300勝をMLB史上、最初に達成した投手。投球回数や先発数の多さも驚異的。
• トリビア:
  「馬由来のエリクサー」を使用していたことで知られる。

8位 グレッグ・マダックス (Greg Maddux)

• 勝利数: 355勝
• 活躍年代: 1986年～2008年
• 所属チーム: シカゴ・カブス、アトランタ・ブレーブス、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス
• 概要:
  球速に頼らない投球術で「ピッチングの教授」と称された。特に1990年代のブレーブスでは、黄金期を支えるエースとして活躍。

9位 ロジャー・クレメンス (Roger Clemens)

• 勝利数: 354勝
• 活躍年代: 1984年～2007年
• 所属チーム: ボストン・レッドソックス、トロント・ブルージェイズ、ニューヨーク・ヤンキース、ヒューストン・アストロズ
• 概要:
  強烈な速球とスライダーを武器に、多くのタイトルを獲得。サイ・ヤング賞を7回受賞。
• トリビア:
  ステロイド使用疑惑がキャリアに影を落としたが、依然として偉大な投手として認識されている。

10位 ティム・キーフ (Tim Keefe)

• 勝利数: 342勝
• 活躍年代: 1880年～1893年
• 所属チーム: ニューヨーク・ゴッサムズ（現ジャイアンツ）、フィラデルフィア・クエーカーズ
• 概要:
  19世紀に活躍した投手で、優れた持久力と柔軟な投球スタイルが特徴。特に1888年のジャイアンツでの優勝が印象深い。