アメリカのプロ野球チーム、フィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)。日本でも大谷翔平選手の活躍を通してメジャーリーグへの関心が高まる中、「フィリーズってどういう意味?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか?
この記事では、「フィラデルフィア・フィリーズ」の名前の意味や由来、チームの歴史、さらには雑学的な知識まで、たっぷり詳しくご紹介します!
フィリーズという名前には、ただのニックネーム以上の深い背景があり、それを知ることでこのチームに対する見方がガラリと変わるかもしれません。名前に込められたストーリーを一緒にひもといていきましょう!
結論から言うと、「フィリーズ(Phillies)」は「フィラデルフィア人(Philadelphians)」の愛称・短縮形です。
つまり「フィリーズ」は、「フィラデルフィアの人たち(市民)」を意味しており、非常にシンプルでストレートなネーミングなのです。
このように都市名をチーム名に直接取り入れるスタイルは、アメリカでは比較的一般的ですが、「Phillies」のように住民の愛称そのものを使っている例は、実はあまり多くありません。スポーツチームにおいて、地元とのつながりを強調する意図が込められているのです。
また、アメリカには他にも地域名をベースにしたチーム名が数多く存在しますが、「~ians」や「~ers」などの形ではなく、「~ies」となるのはやや珍しく、音の響きも柔らかく親しみやすいことが、長年愛されてきた理由の一つとも言えるでしょう。
フィリーズは1883年創設のメジャーリーグ最古のチームのひとつです。
さらに特筆すべきは、「同じ都市で、名前をほとんど変えずに現在まで続いているチーム」としては最古であるという点。球団としてのアイデンティティや歴史を非常に大切にしてきたチームだと言えるでしょう。
とはいえ、歴史の中で一度だけ例外がありました。1940年代、チームは**「フィラデルフィア・ブルー・ジェイズ(Blue Jays)」という愛称を試験的に使用**したのです。
これはチームの成績低迷に対するイメージ刷新を目的としたものでしたが、ファンの間で定着せず、短期間で元の「フィリーズ」に戻されました。結果的に、「ブルー・ジェイズ」は現在のトロント・ブルージェイズとはまったく別の話であり、フィリーズはその伝統を守り続けることになります。
また、20世紀前半は成績的には苦戦が続いた時代でもありましたが、地元ファンの愛情によって支えられてきた歴史があります。球団は地元フィラデルフィアのコミュニティとも密接に関わっており、地域活動や慈善事業にも積極的に取り組んでいます。
「フィリーズ(Phillies)」という名前を見て、英語の「filly(若い牝馬)」を思い浮かべる方もいるかもしれません。実際、野球にあまり詳しくない人の間では、「牝馬のチーム名なの?」という誤解も見られます。
ですが、ここは注意が必要です。
ただし、言葉遊びの一環として、馬をモチーフにしたデザインやグッズが作られることはあるため、混乱の原因になっているのも確かです。とはいえ、正式な意味や由来としては都市名由来が正解です。
また、アメリカのスポーツ文化では、言葉の響きや偶然の一致を面白がる傾向もあり、ファンによってはこの「フィリー=牝馬」説をネタにして楽しんでいることもあります。ですが公式な意味ではまったく関係ありませんので、ご安心ください。
フィリーズについて、ちょっと面白い豆知識もご紹介します。
フィラデルフィア・フィリーズの「フィリーズ」は、地名「フィラデルフィア」にちなんだ市民の呼び名だったんですね。
野球チームの名前は、動物や神話、職業などをモチーフにすることも多い中、「そのまま地元の人たちの愛称を使う」というのは、ある意味でとても誠実で、地元愛にあふれた選択です。
また、チームがこれまで歩んできた140年以上の歴史を通じて、その名前が常に変わらず受け継がれてきたという事実も、フィリーズというチームの価値を高めています。
「フィリーズ」という名前には、フィラデルフィアという街の誇りや、そこに住む人々の団結の象徴という意味合いも込められていると考えられます。だからこそ、ファンはこの名前に愛着を持ち、何世代にもわたって応援し続けてきたのでしょう。
メジャーリーグを観戦する際には、こうしたチーム名の背景を知っておくと、より深く楽しめること間違いなし!次にフィリーズの試合を観るとき、ぜひこの情報を思い出してみてください。