なぜR.Sasaki?
なぜ佐々木朗希のユニフォームは「R. SASAKI」なのか?
2025年2月、ドジャースキャンプ地のキャメルヤンプ・ランチ で佐々木朗希投手のロサンゼルス・ドジャースのユニフォーム姿がお披露目されました。その際、彼のユニフォームの背ネームが「R. SASAKI」と表記されていたことが話題になっています。MLBでは通常、同姓の選手がいない限りファーストネームのイニシャルを入れないことが一般的ですが、なぜ佐々木朗希は「R. SASAKI」となっているのでしょうか?
MLBではイニシャルを入れることは珍しい?
MLBのユニフォームでは、原則として背ネーム(ネームプレート)には選手の姓のみが表記されるのが一般的です。これは、選手の識別をシンプルにし、チームとしての統一感を持たせるための慣例とされています。例えば、ロサンゼルス・ドジャースのエースであるクレイトン・カーショウの背ネームは「KERSHAW」ですし、ロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平も「OHTANI」となっています。このように、多くの選手が姓のみの表記を採用しています。
しかし、例外的にイニシャルを付けた形で背ネームを表記する選手も存在します。このケースは通常、次のような理由で採用されることが多いです。
- 同姓の選手がいる場合の識別:兄弟や同じ姓の選手が同時期にプレーしている場合、混同を避けるためにイニシャルが追加されることがあります。
- 選手自身のブランド化の一環:選手が自身のフルネームやイニシャルをマーケティングの要素として活用するケース。
- ニックネーム的な要素:選手自身がイニシャル付きの表記を好み、ファンやメディアがそれを認識している場合。
実際にイニシャルを付けてプレーした選手の例を挙げると、以下のようになります。
- ジャスティン・アップトン(J. UPTON, ロサンゼルス・エンゼルス, 2018-2021)
- 兄であるB.J. アップトンと区別するため、イニシャルを加えた表記が採用されました。
- B.J. アップトン(B.J. UPTON, アトランタ・ブレーブス, 2013-2014)
- 本名は「メルビン・エマニュエル・アップトン・ジュニア」ですが、長年「B.J.(Bossman Junior)」というニックネームで知られていたため、この表記がユニフォームにも反映されました。
- J.T. リアルミュート(J.T. REALMUTO, フィラデルフィア・フィリーズ, 2019-現在)
- フルネームの「ジェイコブ・タイラー・リアルミュート」から、普段から使用している「J.T.」をそのまま背ネームに採用しています。
このように、イニシャルを付けるケースは決して一般的ではないものの、特定の状況下では選手のブランドイメージや識別の目的で採用されることがあります。
佐々木朗希の「R. SASAKI」に考えられる理由
日本プロ野球の慣習を引き継いだ
佐々木朗希は、千葉ロッテマリーンズ時代から「R. SASAKI」のネームを使用していました。佐々木投手が自身のアイデンティティとして、ロッテ時代と同じ表記を望んだ可能性があるかもしれません。また単純にドジャース側が今まで(つまりロッテ時代に)こういう表記だったからと今まで通の表記で行こうと決めたのかもしれません。
MLBユニフォームの名前に関するトリビア
MLBのユニフォームには、選手の名前が入るのが一般的ですが、実は球団ごとにルールが異なったり、特別なケースが存在したりします。今回は、MLBのユニフォームに関する興味深いトリビアを紹介します!
1️⃣ ホームでは「苗字なし」が伝統的
- ニューヨーク・ヤンキースやボストン・レッドソックスなど、一部の球団はホームユニフォームに選手の名前を入れない伝統を守っています。
- これは、「チームとしての一体感を重視する」ことが理由のひとつとされています。
- 一方で、観客が選手を識別しやすくするために、ほとんどの球団では名前を入れています。
2️⃣ サンフランシスコ・ジャイアンツの「姓+名」ユニフォーム
- 2007年、ジャイアンツは台湾出身の**姜建銘(チェン・ミン・チアン)投手のユニフォームに、「Chien-Ming Chiang」**とフルネームを入れました。
- 通常、MLBのユニフォームには「苗字のみ」が基本ですが、これは台湾や中国文化に配慮した特例でした。
3️⃣ イチローの「ICHIRO」ユニフォーム
- **イチロー(鈴木一朗)**はMLBで「Ichiro」の名前だけをユニフォームに入れていました。
- これは、彼がメジャー入りした当初、日本でも「イチロー」として有名であり、「Ichiro」のほうが認知されやすいからという理由でした。
- 通常は姓を入れるのがMLBのルールですが、特例として許可されました。
- 同様のケースとして、韓国の**朴賛浩(パク・チャンホ)**は「PARK CHAN HO」とフルネームで表記されていました。
4️⃣ ドジャースの「BROOKLYN」ユニフォーム
- ロサンゼルス・ドジャースはかつてブルックリンを本拠地にしていたため、復刻版ユニフォームとして「BROOKLYN」ロゴ入りのものを着ることがあります。
- これは球団の歴史を称えるデザインで、特定の日に着用されることがあります。
5️⃣ MLBオールスター戦のユニフォーム変遷
- かつてMLBのオールスター戦では、各選手が自チームの通常のユニフォームを着ていました。
- しかし、2021年からはNBAのように、統一デザインのオールスターユニフォームが採用されました。
- これにより、選手名が目立つようになり、ブランドとしての一体感も強調されています。
6️⃣ 特別デザインの「Player’s Weekend」
- 2017年から2019年まで、MLBは「Player’s Weekend」というイベントを実施。
- この期間中、選手は通常とは異なるニックネーム入りのユニフォームを着用することができました。
- 例えば、マイク・トラウトは「KIIIIID」、ミゲル・カブレラは「MIGGY」など、ファンに親しまれている名前が採用されました。