プレミア12とWBCの違い

プレミア12とWBCはどう違う？

野球ファンにとって、国際大会は特別な興奮を与えてくれます。その中でも「プレミア12」と「WBC（ワールド・ベースボール・クラシック）」は注目の大会です。しかし、これらの大会には目的やルール、参加チームなどに違いがあります。この記事では、世界野球プレミア12とWBCの違いをわかりやすく解説します！

1. 主催者の違い

• プレミア12
  主催はWBSC（世界野球ソフトボール連盟）です。この大会は、WBSCの世界ランキング上位12か国が招待されます。
• WBC
  主催はMLB（メジャーリーグベースボール）とMLB選手会です。野球を世界的に普及させることを目的としており、MLBが積極的に関与しています。

2. 開催頻度

• プレミア12
  4年に1回開催されます（第1回は2015年）。また、オリンピックの予選を兼ねることもあります。
• WBC
  こちらも4年に1回が基本ですが、スケジュール調整や新型コロナウイルスによるパンデミックの影響で例外もあります（例：2023年大会）。

3. 参加国の違い

• プレミア12
  世界ランキング上位12か国のみが参加します。そのため、実力派チームが集結するのが特徴です。
• WBC
  最大20チームが参加し、予選を通過した新興国も含まれるため、多様性があります。これにより、野球があまり知られていない地域のチームにも注目が集まります。

4. 大会の目的

• プレミア12
  国際的な野球競技の発展を目指し、特にオリンピックとの関連が強いです。また、WBSCのランキングに影響を与えるため、各国が高順位を狙います。
• WBC
  野球の普及とMLBブランドの向上が主な目的です。MLB選手が多数参加することで、世界中のファンを巻き込んでいます。

5. 選手の構成

• プレミア12
  MLB選手の参加が制限される場合が多く、国内リーグの選手が主力となることがあります。
• WBC
  各国が「ベストメンバー」を揃えることを目標としており、MLBスター選手が多く参加します。そのため、華やかさと競技レベルが高いです。

6. 大会の規模と注目度

• プレミア12
  比較的新しい大会で、注目度はWBCほどではありません。ただし、国際野球の重要な大会として地位を確立しています。
• WBC
  野球界で最も注目される国際大会の一つであり、世界中のファンが熱狂します。特に日本やアメリカ、ドミニカ共和国で大きな注目を集めています。

7. 試合のフォーマット

• プレミア12
  グループステージと決勝トーナメントで構成され、比較的短期間で開催されます。
• WBC
  グループラウンド、準々決勝、準決勝、決勝と段階的に進む形式で、多くの試合が行われます。

アメリカは参加する？メジャーリーグの選手は出場する？

アメリカは出場しますが、プレミア12では、MLBのトップ選手はほとんど参加しません。これは、MLBのシーズンが終了したばかりで選手のコンディション管理が難しいためです。その代わり、以下のような選手が選ばれることが一般的です：

• マイナーリーグ選手
• MLB経験のあるベテラン選手
• 大学生やプロスペクト（将来有望な若手選手）

これにより、WBCほどの豪華なメンバー構成にはならない場合があります。

WBCの方がプレミア１２に比べ各国ともベストの選手が選出される

1. MLBとの協力体制

• WBC
  WBCはMLB（メジャーリーグベースボール）とMLB選手会が主催しているため、MLB所属のスター選手が参加しやすい環境が整っています。MLBは大会スケジュールを調整し、選手の派遣をサポートしています。
• プレミア12
  一方、プレミア12はWBSC（世界野球ソフトボール連盟）が主催で、MLBとの直接的な関係が薄いです。そのため、MLB選手はシーズン終了後やケガのリスクを考慮し、参加が制限される場合があります。

2. スケジュールの影響

• WBC
  WBCは通常、MLBのスプリングトレーニング（春季キャンプ）中に開催されます。この時期は選手がシーズン前の調整段階にあり、各国代表チームに参加する余裕があります。そのため、現役のスター選手が代表に選ばれやすいです。
• プレミア12
  プレミア12は通常、MLBシーズン終了直後の11月ごろに開催されます。この時期は選手が疲労しているため、MLBのトップ選手は参加を控えることが多いです。また、契約交渉やオフシーズンの準備期間とも重なるため、参加しない選手が増えます。

3. 各国の選手選出の方針

• WBC
  WBCは各国の「野球の最高峰」を競う場と位置づけられており、可能な限りベストメンバーを揃えることが目標です。そのため、以下のような選手が選ばれます：
  • MLBの現役スター選手
  • 各国のトップリーグのエース級選手
  • ベテラン選手と若手有望株のバランス
• プレミア12
  プレミア12では、MLB選手が参加できないケースが多いため、以下のような選手が中心になります：
  • 国内リーグの代表選手（NPB、KBOなど）
  • マイナーリーグ選手や無所属選手
  • 将来有望な若手選手

4. ファンの注目度と選手の意欲

• WBC
  世界的に注目度が高く、選手にとっても名誉ある大会とされています。特にMLB所属選手は、母国のためにプレーすることを誇りに感じ、積極的に参加する傾向があります。
• プレミア12
  WBCに比べると注目度はやや低く、オリンピック予選を兼ねる場合を除いて、選手のモチベーションもそれほど高くないことがあります。

具体例：日本の場合

• WBCでは、ダルビッシュ有、大谷翔平、イチローなど、NPBとMLBを代表するトップ選手が出場してきました。
• プレミア12では、国内のNPB選手が中心となることが多く、MLB所属選手はほとんど参加していません。